社会保険はサラリーマンが加入するものですが、フリーランスエンジニアになると国民健康保険に加入することになります。社会保険は企業とサラリーマンが、保険料をそれぞれ負担するのが基本です。一方、国民健康保険は課税所得に対し、保険料が決まる仕組みになっています。それぞれどのような違いがあるのかを知っておくことで、フリーランスエンジニアになった場合に、どのような補償を確保したら良いかプランニングすることが可能です。
社会保険は、扶養家族が被保険者の扶養として加入できるメリットがあります。配偶者や子供たちが社会保険に加入することで、保険料の負担を安く抑えられるのが魅力でしょう。しかし、国民健康保険には扶養制度が存在しません。つまり、国民健康保険に加入すると、これまで扶養に入っていた家族は、それぞれ国民健康保険に加入する必要があります。
自己負担については社会保険、国民保険ともに3割負担という点では変わりませんが、傷病手当金や休業補償が違うのです。国民健康保険には傷病手当制度がないため、怪我や病気で休業しても保険制度からの給付がありません。ですが、社会保険には傷病手当制度があるので、怪我や病気などで休業しても社会保険から一定額が給付されます。サラリーマンは仕事を休んで治療に専念できますが、制度がないフリーランスエンジニアは万一仕事ができなくなった場合に備えて、民間の休業補償への加入を検討すると良いでしょう。